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無料ソフトAudacityでここまで変わる!副業動画編集のための音声改善術

副業・フリーランス

動画を見ていて「映像はきれいなのに、声が聞き取りにくい」と感じた経験はありませんか?
自分の動画もそう思われていたら、せっかく作っても伸びなくしつらいなって思ってしまいますよね。

最近ダンスのショーの音声を編集しているときに、音量を調整したいって思ったのが、きっかけで、音声編集ってめっちゃ重要かもって感じたんです。

副業でも動画編集をしている方もいると思うんですが、音声にまでこだわれるところを見せたら、クライアントに選ばれる可能性が高まるんじゃないかなって思うんです。

今回は、無料ソフト Audacity を使って、録音した声がどのように変わるのかを実演していきます。私の声を題材に使います。調整したらどうなるか、楽しみに聞いてみてください。(笑)

録音そのままの声

まずは何も加工していない声を聞いてみましょう。一応PCにマイクを付けてしゃべっているのですが、すこし環境音は目立ちますよね。自分の声って録音して聞くと、うーーってなりますよね。(笑)

ではここから、少しエフェクトをかけて、音声を調整してきましょう!

Audacityで音声を改善する基本エフェクト

最終的にどうなるのかっていうのも早くお伝えしたいんですが、それぞれのエフェクトがかかるとどうなるのかを理解してからの方が、より感動すると思うので、元の音声にエフェクトをかけたらどうなるかを見ていきましょう!

1. ノイズ除去 ― 不要な雑音を消す

ノイズ除去は、環境音やマイクが拾ってしまった「サーッ」という音を抑える処理です。これだけで声の輪郭がはっきりして、聞きやすさが一気に上がります。

👇Before

👇After

これだけでも全然違いますよね!ノイズがなくてクリアに聞こえます!

使用したエフェクト:ノイズの低減

  • ノイズ低減(dB):20
  • 感度:6.00
  • 周波数平滑化(バンド):3
  • ノイズ処理のモード:低減

ステップ① ノイズプロファイルの取得

ノイズを除去するときには、どの音をノイズとするのかというのをまず取得する必要があります。ノイズの箇所を選択して、エフェクトからノイズの低減をクリックして「ノイズプロファイルの取得」をクリックします。

これで、この音がノイズだよってAudacityが覚えてくれました!

ステップ② ノイズの低減

ノイズを除去したい音声を全部選択して、また「ノイズの低減」をクリックします。次はステップ2のところを設定していきます。それぞれの設定の意味は下記のとおりです!

  • ノイズの低減
    どれくらいノイズを減らすかです。過剰に設定すると声まで削れて「こもった音」や「機械的な音」になってしまいます。
    目安は12~24 dBくらい。大きくても 30 dB まで。
  • 感度
    ソフトが「どの音をノイズと判断するか」の基準です。
    数値が高いほど声の弱い部分までノイズと認識してしまい、声が削られる危険が出ます。数値が低いほど ノイズを見逃してしまいます。
    目安:5~8 くらいが一般的。
  • 周波数平滑化
    ソフトが「どの周波数帯をノイズとしてまとめるか」の基準です。
    数値が高いほど処理が滑らかになり声が自然に聞こえますが、ノイズが残りやすくなります。
    数値が低いほど細かく処理するためノイズは強く消えますが、声が歪んだり機械的に聞こえる危険があります。
    目安:3~6 くらいが一般的。
  • ノイズ
    ノイズに対してどう処理するかを選ぶ設定です。
    低減はノイズを軽減する処理なので、通常はこちらを使用します。
    残存はノイズ部分だけを抽出して再生する。調整がうまくいっているか確認するためのチェック用です。

2. EQ(イコライザー) ― 声の帯域を整える

EQは、声の低音や高音を調整して「聞きやすい帯域」に整える処理です。少し声が前に聞こえてきませんか!?

👇Before

👇After

使用したエフェクト:イコライザー(Filter Curve EQ)

  • 低域カット:80Hz 以下を0に
  • 中域:2〜4kHz を少し高めに
  • 高域:10kHz 以上

EQは結構視覚的にわかりやすくどこを大きくするかみたいなのをグラフで調整していきます!

3. コンプレッサー ― 音量のばらつきを均一に

コンプレッサーは、大きすぎる声を抑え、小さい声を持ち上げて「全体の音量を安定」させる処理です。これをかけると、聞きやすさが一気に向上します。

👇Before

👇After(⚠音量注意)

使用したエフェクト:コンプレッサー

  • Threshold(スレッショルド / 閾値):-20 dB
  • Noise Floor(ノイズフロア):-40dB
  • Ratio(レシオ / 圧縮比):3:1
  • Attack Time(アタックタイム):0.2 秒
  • Release Time(リリースタイム):1 秒
  • Make-up gain for 0 dB after compressing(メイクアップゲイン):On
  • Compress based on Peaks(ピーク基準で圧縮):Off

Threshold(スレッショルド / 閾値)

  • ここより大きい音を圧縮し始める基準値。
  • 例:-20 dB に設定すると、それ以上の音量が抑えられる。

Noise Floor(ノイズフロア)

  • これ以下の音量は「ノイズ」とみなして圧縮対象から外す。
  • 例:-40 dB にすると、非常に小さい雑音は無視される。

Ratio(レシオ / 圧縮比)

  • どの程度圧縮するか。
  • 例:3:1 は「3 dB超えたら1 dBだけ残す」という意味。

Attack Time(アタックタイム)

  • 圧縮が始まるまでの反応速度。
  • 数値が小さいとすぐに効き始め、大きいとゆっくり効く。

Release Time(リリースタイム)

  • 圧縮をやめるまでの時間。
  • 数値が短いとすぐ戻り、長いと余韻が残る。

Make-up gain for 0 dB after compressing(メイクアップゲイン)

  • 圧縮で下がった音量を自動で持ち上げる。
  • 有効にすると全体の音量が大きくなる。

Compress based on Peaks(ピーク基準で圧縮)

  • 通常は平均音量(RMS)を基準に圧縮。
  • チェックを入れると「瞬間的なピーク値」を基準に圧縮。

4. リミッター ― 音割れを防ぎつつ全体を底上げ

リミッターは「これ以上は大きくならない」という上限を決めるエフェクトです。音割れを防ぎつつ、全体の音量を引き上げることができます。

これをかけると「安心して大きな音量で再生できる音声」になります!ただ今は声が小さいので、あまり恩恵はないですね!(笑)

👇Before

👇After

使用したエフェクト:リミッター

  • モード:過激なリミッティング
  • 入力ゲイン:+3 dB
  • リミットレベル:-1 dB
  • ホールド:10.00ms
  • メイクアップゲイン:いいえ

種類

  • 「過激なリミッティング」「控えめなリミッティング」「過激なクリッピング」「控えめなクリッピング」から選択。
  • リミッティングは、設定したリミット値を超えた音を一気に抑え込む方式で、クリッピングは単純にリミット値以上の音をすべて切ってしまうので、一般的には使わないです!

入力ゲイン(dB) モノラルまたは左

  • 左チャンネル(またはモノラル)の音量を事前に増幅する値。
  • 設定例:3.00 dB

入力ゲイン(dB) 右チャンネル

  • 右チャンネルの音量を事前に増幅する値。
  • 設定例:3.00 dB

リミットレベル(dB)

  • 出力される音量の上限。これ以上は出ないように制御する。
  • 設定例:-1.00 dB(音割れ防止におすすめ)

ホールド(ms)

  • リミッターが効いたあと、その状態をどれくらい維持するか。

メイクアップゲインを適用

  • リミッター処理後、全体の音量を持ち上げるかどうか。
  • 選択肢:はい / いいえ

すべて組み合わせると…

ここまで紹介したエフェクトを組み合わせると、こんな感じに変わります!コンプレッサーを触るとノイズがまた大きく出てきてしまったので、最後にノイズ除去をもう一回入れているのと、音量だけちょっと調整してみました!

👇Before

👇After

「自分の声ってこんなに変わるんだ」と驚くはずです。(それでもやっぱり聞き慣れない、、)

まとめ|無料でもここまでできる!学びながら試すのが一番の近道

Audacityのような無料ソフトでも、ノイズ除去・EQ・コンプレッサー・リミッターを組み合わせることで、録音した声をここまで聞きやすく整えることができます。

副業で動画編集を始めたい方にとって、「音声をどう仕上げるか」は大きな武器になります。
まずは自分の声で試しながら、少しずつ調整していきましょう!
学びながら試していくことが、スキルアップへの一番の近道です。