やってみたいことがある。でも、失敗したらどうしよう」
「そう思って、気づけば何ヶ月も経っていた——そんな経験、ありませんか。
わたしにも、ずっとそういう時期がありました。会社員として働きながら、「このままでいいのかな」と感じつつも、動けない日々。転職も副業も、「もう少し準備してから」と先送りにして、結局なにも変わらない。
失敗が怖いのは、弱いからじゃないと思うんです。むしろ、ちゃんと考えているからこそ怖い。でも、その怖さが邪魔をして、気づいたら30代の大事な時間が静かに過ぎていく。
この記事では、「七転び八起き」ということわざを入り口に、失敗を前提にして動くことの話をしたいと思います。完璧じゃなくていい。転んでいい。それでも前に進めるという話を、わたし自身の経験も交えながら。
七転び八起きって、実は「失敗上等」という意味だった

ことわざの本質は「起き上がり続けること」
「七転び八起き」は、何度失敗しても立ち上がるという意味のことわざです。でも、よく考えると不思議じゃないですか。七回転んで、八回起きる。つまり、転ぶことが前提になっている。
「転ばないようにがんばろう」じゃないんです。「転ぶことはわかってる。それでも起き上がり続けよう」という思想なんですよね。
失敗しない人を目指すのではなく、失敗しても立ち上がれる人を目指す。そっちのほうが、ずっと現実的だと思いませんか。
「転ぶことを前提にする」という思想
失敗を前提にするというのは、投げやりになることとは違います。「どうせ失敗するし」と諦めるのではなく、「失敗するかもしれないけど、それも込みで動いてみよう」という姿勢のこと。
スタート前から完璧を求めると、永遠にスタートできません。でも、失敗を前提にしておくと、「転んだとき」の自分の心構えがまったく変わってきます。「やっぱりダメだった」じゃなくて、「想定内。次どうする?」に切り替わる。
この小さな違いが、動ける人と動けない人の差になっていくんだと思います。
わたしが失敗してきたこと、正直に話します

会社員時代にやらかしたこと
わたしはもともと会社員のSEでした。4年ほど働いていたんですが、正直、仕事で失敗しまくっていました。
見積もりを大幅に外して上司に怒られたり、リリース直前のシステムにバグを混入させて徹夜対応したり。「自分、この仕事向いてないんじゃないか」と思った夜は一度や二度じゃなかった。
でも今振り返ると、あのひとつひとつの失敗が、技術的な知識になっていたし、「どこで判断を間違えるか」を体で覚えていく時間だったんだと思います。当時はそんなふうに思えなかったけれど。
フリーランスになってからの失敗
会社を辞めてフリーランスになってからも、失敗は続きました。むしろ増えました。
最初のころは案件の単価を低く設定しすぎて、時間だけが消えていく状態に陥ったり。クライアントとの認識のすれ違いで、納品直前に大幅な修正が発生したり。ブログを始めても、半年以上まったくアクセスが集まらなかったり。
フリーランスになれば自由になれると思っていたのに、最初の一年は「やっぱり会社員に戻ったほうがよかったかな」と何度も思いました。
それでも続けてきたら、少しずつ前に進んでいた
それでも続けていたら、気づいたら少しずつ変わっていました。
単価の交渉ができるようになった。契約前の確認をしっかりするようになった。ブログも、ゆっくりだけど読んでくれる人が増えてきた。
劇的な成功じゃないです。「七転び八起き」を絵に描いたような綺麗な話でもない。ただ、転ぶたびに「次はこうしよう」を繰り返しているうちに、いつの間にか少し前にいた、という感じ。それがリアルな話です。
失敗を恐れる人と、失敗を前提にする人の違い

失敗を恐れる人は「準備」が永遠に終わらない
失敗を恐れる人の典型的なパターンがあります。それは、「準備が終わったら始める」という発想です。
でも、準備が「完璧に終わった」と感じる日は、たいてい来ません。調べれば調べるほど不安が増えて、「もう少し勉強してから」「もう少し貯金してから」「もう少し状況が整ったら」——そうやって先送りにしているうちに、気づいたら動くタイミングを逃してしまう。
失敗を恐れているとき、人は「動かないリスク」を軽く見てしまいます。でも、動かないことにもコストがあります。時間というコストが。
失敗を前提にする人は「学習」のサイクルが早い
失敗を前提にしている人は、とりあえず動きます。動いてみて、うまくいかなかった部分を調整する。また動く。また調整する。
このサイクルが早い人が、結果的に前に進んでいきます。完璧な計画を立てて一発で成功しようとする人より、何度も転びながら軌道修正を繰り返す人のほうが、最終的には遠くまでいける。
失敗は「終わり」じゃなくて「情報」なんです。「この方向はうまくいかなかった」というデータ。そう捉えられると、失敗の意味がまるっきり変わります。
30代は経験がある分、失敗を重く見すぎてしまう
20代のころは、失敗しても「若いんだから仕方ない」で済みました。でも30代になると、ある程度の経験やキャリアが積み上がってくる。その分、「今さら失敗したら恥ずかしい」という感覚が出てきます。
でも、これは逆で考えると、経験があるからこそ失敗からの回収も早い。若いころより、学んだことを活かすスピードが速いんです。
30代の失敗は、20代の失敗より価値があると、わたしは思っています。経験というフィルターを通して処理できるから。転んでも、起き上がる力がついているから。
まとめ

七転び八起きは、美談じゃないと思うんです。
「何度転んでも諦めなかった、すごい人の話」じゃなくて、「転ぶことを知った上で、それでも歩き続けた普通の人の話」だと思っています。
完璧に準備してから動こうとすると、永遠に動けません。失敗しないように慎重になればなるほど、動けなくなっていく。
でも、「転ぶかもしれないけど、それでいい」と思えた瞬間、不思議と足が動き出します。
失敗は恥じゃない。転んだ回数だけ、ちゃんと挑戦してきた証拠です。
七転び八起きでいい。転んだあとに、また立ち上がればいい。それだけで、人生は少しずつ、確実に前に進んでいくものだと思います。


